2010/04/20

飯田線 田本駅

鹿塩温泉の帰り道、噂に聞く田本駅に寄ってきた。飯田線第二位の秘境駅はいったいどんなところにあるのか。



長野県道一号線(飯田富山佐久間線)の泰阜中学校の近くに、地元の人が善意で立ててくれたとしか思えないような案内板がひっそりと立っている。歩きしか通れないような道は、一応はきちんと舗装されている。




なだらかだった下り坂もだんだんと勾配がきつくなってきた。地元の人たちが落ち葉を掃いてくれているようだ。ただ苔が生えていて、さらに悪いことに今日は雨降りなので、足下に気をつけないと滑りそうである。決していいとは言えない道だが、それなりに維持・整備もされていて歩きにくいということはない。眼下に天竜川の川面が見えてきたからもう少しで到着か。




天竜川の川面が近くなったころ、やっと飯田線のトンネルの上に出る。トンネル脇の急な階段を降りて、やっと田本駅に到達!




通路のように狭いホームを進んでいくと、待合室と駅名標が立っている。北陸本線の筒石駅も延々階段を降りないとホームへ辿り着けない駅だったが、この田本駅はれっきとした地上駅だ。対岸へ通じる道もあるようだが、この駅を利用する人は皆無だろうと思う。





門島駅方をみれば、すぐそこにトンネル、そのトンネルを通して、次のトンネルが見えている。温田駅方も同様で、すぐトンネルが口を開けている。田本駅が開業したのは、1935年(昭和10年)だというから、当時の技術では相当な難工事だっただろうと思う。中央構造線が通る地域でも、現代の技術なら容易に長大トンネルは掘れるのだろうか。

帰り道は当然の事ながら、上り坂オンリーである。ただ一度通った道のせいか、意外と早く県道に辿り着けた。特別健脚でなくても、往復一時間も見ておけば、充分行けると思う。

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