2011年4月24日日曜日

初恋インク

天気が良かったので、浜岡までドライブがてら行ってきた。今回のお目当ては「つゆひかり」インクと「初恋」インク。ただいま「つゆひかりカフェ」開催中と言うことで、「つゆひかり」を飲みながら試筆をさせて貰った。お茶の色を再現したと言うだけあって、まったくお茶の色そのものだ。

そしてもう一つは「初恋」インク。パーカーのペンマンインクと書き比べてみたが、濃淡の出方、文字の縁の滲み方など、見分けが付かないくらいだ。インクが乾かないうちはペンマンインクの方が濃い青色をしていたが、乾いてしまえばそれも判らない。さすがに石丸さんの作品だ。中身はジェントルインクそのものだから、どの万年筆に入れても怖くない。

2011年4月16日土曜日

Caran d'Ache 849 アイコン

Caran d'Ache 849
今年の(?)限定柄はアイコン。光沢のある黒い軸に、PDAを意識したデザインのアイコンが12個並んでいる。Caran d'Acheらしい遊び心のあるデザインだが、華美ではないところも素晴らしい。
Caran d'Ache 849
コレクターではないけれど、ちょっと変わったデザインがあると欲しくなってしまう。その欲求を妨げない値段であるのも嬉しいところ。今回のモデルは青芯ではなく、黒芯のFが入っていた。これは日本向けの仕様なのだろうか。

水性ボールペンやゲルインクなど書き味の滑らかなペンが増えたので、昔ほどにはアドバンテージがなくなった。しかし油性ボールペンとしては、まだまだ一日の長があると思う。軸そのものにノック機構が内蔵しない構造は秀逸だと思う。

2011年4月5日火曜日

湯の峰温泉 あづまや

湯泉地温泉の翌日は、湯の峰温泉へ。直行するには近すぎるので、熊野那智大社まで足を伸ばしてから宿へはいる。山間の静かな温泉街はのんびりするにはもってこいだ。

共同浴場の真ん前に「あづまや」はある。前は道路、後ろは山なので、湯泉地温泉同様細長い建物だ。玄関から部屋まで延々と長い廊下を行かなくてはならない。また浴室は玄関を挟んだ反対側なので、さらに延々と進まなくてはならない。新館に通されたが、本館より新しい、というだけでかなり年季の入った建物だ。そのため部屋が少々狭い。

浴室は大きな湯船の他に、二人も入ればいっぱいになるようなぬるめの湯、蒸し風呂などがある。露天風呂もあるのだが、これは入り損ねた。泉質は硫化水素泉とのこと、硫黄の匂いが少し感じられる。洗い場は広いが、カランが少ないのでゆったりしている。男女の入れ替えは夜中の零時なので、朝風呂に入るか、夜中まで起きているか。

食事は部屋食なので、部屋で待っていれば良い。予定の時間になったが、希望が集中したとかで暫く待たされた。しゃぶしゃぶをメインに品数は豊富だが、昨夜と比べると雑な料理と言うと語弊があるが、繊細さに欠ける。板場が手一杯なのか、次の料理が暫く来ないこともある。全館貸切状態だった昨夜と比べてはいけないが、手際の悪さというか、板場の事情というか、余計なことで気持ちが殺がれてしまう。

建物は古いがよく手入れされているし、仲居の対応も悪くない。だけどまた泊まりたいか、と聞かれたらちょっと考えてしまう。そんな訳で今回は星2つ。(★★☆☆☆)

2011年4月4日月曜日

セーラー プロフィットスタンダード21 シルバーモデル

行きつけの文房具店で昨日受け取ってきた。4月1日に呉を発って、2日の夕方に届いたばかりだという。これはモデル名からも判る通り、プロフィット21とプロフィットスタンダードの中間のクラスで、21金ペン先のモデル。簡単に言えば、21金ペン先で一番安価なモデル。本来はゴールドトリムしかないのだが、特別にシルバー(ロジウム)トリムで作ってもらったもの。細身のボディだが、万年筆らしいオーソドックスな葉巻型のフォルムにクールなシルバートリム。ゴージャスなゴールドトリムも良いが、濃色のボディにはシルバーとのコントラストが美しい。

ペン先はBを注文した。ちょっと太いかな、とも思ったがそこは国産の万年筆、ペリカンM400のFより気持ち太いくらいの字幅だった。ペン先を観察すると、かなり寝かせて書くような研磨になっている。意識して寝かせて書いてみるとそれなりの字幅で書ける。なかなか手強い万年筆だ。

湯泉地温泉・やど 湯の里

年度末で仕事も一区切りしたので、気分転換に行ってきた。奈良県の半分を占める吉野郡の、その1/3位を占めている十津川村の役場近くに湯泉地温泉はある。国道168号線を離れ、十津川村の官庁街とも言うべき集落を抜けて、川沿いをいくと「やど 湯の里」はあった。集落のはずれというより、集落からはずれて一軒だけ建っている。滞在中に出会ったのは、パトロールのお巡りさんただひとり。通るクルマも人もいない。だから、静かなんてものではない。夜にならなくても物音ひとつしない静寂な時間が過ごせる。

込み込みの15800円で予約しておいたので、二間続きの角の部屋に通された。眺望の良い昔ながらの旅館らしい部屋である。一休みして早速温泉へ。玄関や客室は道路に面した一階にある。そこから数えれば、浴室は地下一階になるが、川の縁に建っているので露天風呂もある。源泉かけ流しのお風呂は単純硫黄泉で、硫黄の匂いがかすかにする。川にせり出して露天風呂が作られているので、ただの露天風呂ではなく空中露天風呂だ。視界を遮るものはなにもない。川を渡る風を受けながら温泉に浸かる。内湯はちょっと熱め、露天はぬるめの湯温になっている。洗い場は狭く、カランがないのでちょっと不便を感じるが、それも味のうちか。

夕食は案内されて別室へ。メインの猪鍋はじめ小鮎のあんかけや岩魚など山の幸が並ぶ。そして特筆すべきは見事な包丁捌き。腕に自信があるのか、細工物がさりげなく添えられている。味も薄味で好みの味付けだった。料亭で出されるようなお膳はちょっと意外だった。

翌朝、巨人ファンの主人と話をした。曰く、温泉は完全な掛け流しで源泉と直結しており、湯温も成り行きとのこと。また、お湯が荒れるので、日帰り入浴はやっていないとのこと。源泉が2本あって、女湯の内風呂だけが源泉が違うこと。(成分も多少違うらしい)女将が入院中なので、一日三組しかお客をとらないこと。料理は大阪で修行した、などなど。
川と道路の隙間に建つ旅館なので、とにかく細長い。そしてバリアフリーとはほど遠いけれど、それなりに設備の改修もされている。静かな環境と、繊細な料理は星4つかな。(★★★★☆)

ちなみに公共交通機関では大和八木駅からバスで約4時間、十津川村役場前下車。事前に乗るバスの時間を伝えておけば、役場まで迎えに来てくれるとのこと。