新しい年、2011年が始まった。
いったい今年の景気はどうなるのだろうか。法人税の減税だけで景気が上向くとは到底思えないのだ。法人税の減税分だけ企業の内部留保が増えるだけだ。それが従業員に還流されるとは到底思えないのだ。百歩譲って従業員に還流されたとしても、既に製造業は空洞化して国内に従業員はいないのだ。それよりも公共事業が手っ取り早い景気浮揚策になるだろう。ハコモノ行政と批判も多いが、不要なものを造るからいけないのであって、今、必要とされているものを造ればよいのである。
古い校舎が耐震基準を満たさず、また自治体にカネがないので建て替えもままならないという話も聞く。政府が補助金を出して、新しい校舎に建て替えさせる。躯体はコンクリートでもいいが、内装は極力木材を使う。その木材は国産材を使用する。そうすれば林業の活性化にもつながる。受注は大手ゼネコンでも仕方がないが、下請け業者は地元の業者を使う。躯体は大手しか造れないが、付随する工事はありとあらゆる職種が携わっている。そしてそこで使われる資材は、日本の製造業が関わっているのである。
今の政府には、「国民のため」と言いつつそういう視線が欠けていると思う。庶民の暮らしをしたことがない者に、庶民の暮らしが判る訳がない。
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