今月初めより発売の#3776 「本栖」を受け取ってきた。「本栖」のサブネームは富士五湖で最も透明度が高い本栖湖にちなんでつけられたそうだ。首軸や天冠まで透明なので、デモンストレーターと呼んでも良いくらいの出来栄えである。ロジウムトリムと相まって美しい仕上がりの万年筆だ。
インナーキャップも写真より透明度が高いので、充分透けて見える。プレピーなどと同様のバネで吊ったインナーキャップだが、嵌合式ではないので、その辺りがミソらしい。キャップを閉めると、最後の1/4回転でバネが収縮してくるっとペン先が収まる。
そして、この部分が圧力差を逃がすための仕掛けだそうだ。どのような仕組みなのか外観では判らないが、これがもう一つのミソだとか。
判りにくいがキャップの上部にシリアルナンバーが刻印されている。順次出荷されているということで、先週見せて貰った時よりひと桁数字が大きくなっている。
価格的にも手頃で、普段使いに相応しい万年筆なのだが、限定品故の不都合がある。それは、この美しいボディに相応しいコンバータがないのである。本来の製品は1万円のためか、コンバータが付属していない。別途購入することになるのだが、そうすると金メッキ仕上げのコンバータしかないのである。パーカーのようにゴールド仕上げとシルバー仕上げが選択できればよいのだが、いかんせんシルバーがないのである。限定ついでにシルバー仕上げのコンバータも付けてくれると良かったのだが。